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不動産の相続税の計算方法|相続税を下げる方法はある?

人生の中で相続をする機会はそう多くないために、相続に関する知識とは中々縁遠いものです。中でも、土地などの不動産に関する相続は、皆様の多くが経験することになるでしょう。しかし、この不動産の相続の制度は難しいものとなっています。この記事では、不動産相続の流れ、土地などの不動産を相続した際にかかる税金の計算方法、そして不動産相続のトラブルの対策について説明します。

 

■不動産相続手続きの流れ
不動産相続には、相続登記が必要です。相続登記とは、亡くなった方の名義であった不動産を、相続人の名義に移す手続のことを指します。これを完了させることが不動産相続手続きのゴールとなります。以下でその流れを確認していきます。

 

①遺言書の確認
第一に、公正証書遺言か自筆証書遺言といった遺言書の存在の確認が必要です。前者の書類は、公証役場にて確認でき、後者の書類はご自宅のどこかに保管されていないか確認をしましょう。遺言書がある場合には遺言書の内容に沿った相続手続きを進めていくため、確認は大変重要です。

 

②相続人の確定
相続手続きには、相続人全員の関与が必要です。正確に相続人を把握するために、戸籍などを利用して、相続人を確定させます。

 

③財産を整理する
被相続人の財産を整理し、相続財産を確定させます。この際、名寄帳あるいは、固定資産納税通知書を使って相続する不動産を確定させていきます。相続する不動産が確定したら、謄本を確認し、相続に必要な情報を確認します。

 

④遺産分割協議書の作成
相続人が確定し、相続財産が確定した後、遺産分割協議が始まります。遺言書があれば、遺言書の通りに遺産を分割することで、この工程は終了しますが、遺言書がない場合は、遺産分割協議を行います。その後、遺産分割協議の内容として遺産分割協議書を作成します。この際、遺産分割協議書に相続人の実印を入れますが、実印であるかの確認のために、印鑑証明書の発行が必要です。

 

⑤相続登記の申請
最後に相続登記の申請を行います。すべての書類が揃っているか再度確認が取れたら相続登記の申請を行いましょう。

 

⑥完了書類を保管
法務局に申請書を申請すると、完了書類が交付されます。この中には、登記識別情報通知といういわゆる「権利書」が入っていますので、無くさないように厳重に保管しましょう。

 

以上が不動産相続の流れです。
次に不動産の相続税の計算方法を解説します。

 

■土地の相続税の評価方法
土地に関する相続税は、路線価方式と倍率方式という方法で評価されます。

 

①路線価方式
国税庁によって路線価が定められている地域では、路線価方式によって土地の評価額を算出します。路線価とは、道路に面する標準的な宅地の1㎡当たりの価格のことです。路線価方式では、路線価に対して土地の面積をかけることで、評価額を計算します。
なお、この計算に使用される路線価は、道路ごとに定められているので、土地の正面、側面、裏面の前の道路の路線価に対し、それぞれ補正率という国税庁が地区ごとに定めた割合をかけて算出し、それらを合計して、土地の面積にかけて算出します。

 

②倍率方式
路線価が定められていない地域では、倍率方式によって土地の評価額を算出します。その土地の固定資産税評価額に、国税庁が地域ごとに定める一定の倍率をかけて求めます。一般的に、倍率方式のほうが、路線価方式よりも土地評価額が安くなる傾向にあります。

 

③路線価方式、倍率方式双方の注意点
路線価方式、倍率方式ともに被相続人が亡くなった年月の路線価、倍率を使わなければならないことに注意してください。

 

■家屋の相続税の評価方法
家屋の相続税は、固定資産税評価額をもとに算出されます。固定資産税評価額とは、土地や家屋などをそれぞれどう評価するかを定めた「固定資産評価基準」に基づいて、各市町村が独自に算定し、決定しています。家屋にかかる相続税は、この固定資産税評価額がそのまま相続税を計算するうえでの金額となります。

 

土地、家屋などの不動産に課される相続税は以上のような計算方法によって算出されます。

 

そして、不動産に課される相続税は、評価額の算定を適切に行うことにより、抑えることができます。
そのため、税理士に適切な不動産の評価額の算定を依頼することも考えてみてください。

 

また、不動産相続はトラブルも多いので注意が必要です。
以下のようなことを行い、トラブルを未然に防ぎましょう。

 

①相続財産を明確にしておく
相続財産が不明確であると、「もっと財産があるのではないか」という思いからトラブルが生じてしまうことがあります。この対策のために、遺産目録を作成し、相続財産を明確にしておきましょう。

 

②相続人間でコミュニケーションを日ごろからする・あらかじめ遺言書を作成しておく
相続財産の中で、不動産の占める割合が多い場合、均等な相続分に基づく相続が難しく、トラブルになってしまうケースがあります。この場合、日ごろから相続人間でコミュニケーションをとっておくことが大事です。あらかじめ遺言書を作成するなどして、相続分を確定させておくとよいでしょう。

 

相続、中でも不動産の相続は、トラブルに発展するケースが多いです。以上のような対策を行い、日ごろから相続トラブルに巻き込まれないように対策をとっておきましょう。

 

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